構築経緯
軸の決定
レギュFにて最高のサポーターであるガオガエンがついに帰ってきたので、ガエンを軸に水草炎のタイプ受けサイクルを組むことに。水タイプ枠には守る貫通+確定急所でスイープ力が高い水ウーラオスを採用。草タイプ枠はバレルとゴリラの2択だが、攻撃力が高くてウーラと相性が猫騙しも使えるゴリランダーを採用。自分は、バレルやカイナなど耐久力の高いポケモンで常に自分の選択肢を多く持って勝つ守備的なサイクルよりも、ゴリラやウーラなど攻撃力の高いポケモンで相手の選択肢を狭めていって勝つ攻撃的なサイクルの方が得意なので、この3体は納得度が非常に高かった。
この3体では物理に偏っており、また範囲技も無いので、【①早めの素早さ②高火力③特殊の範囲技】を持つ削り要員として、ガエンの威嚇と相性の良い種族値も持つハバタクカミを採用して軸の4体とした。
残り2体を【①単体のキャラパワーが高い②2体のシナジーがある】を条件にいろいろ試したので、その変遷を紹介する。
ポリ2+第一次赫月ガチグマ期
軸の4体では相手の水ウーラが重いのと、追い風がきついので電気技で水ウーラを倒せてトリルで素早さを操作できるポリゴン2を採用。
また、カミやウーラを出せない時のために耐久があってトリル適正もあるサブアタッカーが欲しいので赫月ガチグマを採用。
しかし、この6体では当時流行ってたペリッパー+ボディプブリジュラス@チョッキに逆立ちしても勝てないので没。水ウーラに打点があって耐久が凄まじいポリ2は好感触だったので、イマイチなガチグマを解雇。
ポリ2+化身ランド期
ガチグマを解雇したのち、ガチグマと同じ(どころかより強い)地面打点を持っていて、ブリジュラスに対してタイプ的に強い化身ランドロスを採用。確かにブリジュラスには高い勝率を出せたが、中速中耐久高火力アタッカーというポジションが完全にメガネカミと被っており、選出が窮屈になっていたため没。
ポリ2+ドドゲザン期
この時点での構築の課題として、【①トリルを活かせるポケモンが少ない②S操作も先制技も少ないので上から蹂躙されて負ける】があった。それらを解決するために、低速で強力な先制技を持ち、更にサイクル下で1回積めれば試合を決めにいける剣舞ドドゲザンを採用。かなり勝てていたのでこの6体の期間が1番長かったが、ゲザンの不意打ち/剣舞択が難しすぎて疲れたので一旦解体。
キリン+第二次赫月ガチグマ期
ポリ2ゲザンの解体直前に仲間大会でパオカイエンテイライコにタコ負けして炊いたので怒りのリキキリン投入。また、キリンと相性の良い低速高耐久サブアタッカーとして、ノウハウもある赫月ガチグマを再度起用。当時流行っていたガチキリンがブーエナカミ/悪ウーラを採用していたので、偽装できたらラッキーという狙いもあった。
キリン、下船
練習していくなかでキリンの耐久がイマイチ信用できないためあまり選出することができず、腐らせてしまっていたのでがにゅーオフ2日前にしてキリンを降板させる魂の決断。強いと分かっていながらも、水タイプ、草タイプの2枚目を採用することに少し疑念を抱いていたため避けていた水オーガポンを採用してみた。すると見違えるように勝ち始める。何より今まで雰囲気で処理してた追い風に対して、テラス水ポンで安定して勝てるようになったので構築を決定。もっと早くから水ポンを信用しておけば良かった。
個体解説
※以下では努(努力値)、実(実数値)をH-A-B-C-D-Sの順に表記する。
ハバタクカミ
性格:おくびょう
努:116-x-124-116-12-140
実:145-x-91-170-157-190
【調整意図】
H:16n+1
HB:陽気パオジアンのつらら確定耐え
D:4振りと12振りではいろんな調整のカミのシャドボの乱数がズレるので12振り
S:最速トドロクツキ+2、メガネカミミラーで上を取るために気持ち高め(行動順勝率8割くらい)
C:余り(最低限このくらいほしいので耐久を若干妥協、本当は特化パオのつらら耐えたい)
最強ポケモン。レギュFで炎枠のドランが減少しガエンやホムラが参入してきたことや、強力なドラゴンタイプのライコが追加されたことでフェアリー技の通りが更に良くなり、ついに(バレル以外で)止まらないエースと化した。
テラスタイプはそんなフェアリー技を強化して火力を押し付けるためのフェアリー。
初手で削ってから1度引いた後、終盤にスイーパーとしてもう1度展開するという動きが可能になり、また高い火力を出せるメガネで採用。
技に関しては一致技3つは問答無用で確定として、4枠目に滅びの歌を採用。瞑想系(ラティ、ライコなど)で詰みかけた時に逆に相手を詰ませたり、コンボの過程で残数を勝手に減らしてくれる毒毒玉シャリ+寿司やドブベトンにイージーWINしたりと使える場面はまあまあある。変化技なので迅雷や不意打ちをかわせるのも地味にアツい。
メガネカミが一致技以外の攻撃技でこだわるのは、特定の場面を解決するのに有効でも次の場面で弱すぎることが多いので、個人的には余程の事情が無い限りあまり4枠目に不一致攻撃技を採用したくない。
選出率1位・テラス率1位
水ウーラオス
性格:いじっぱり
努:92-244-4-x-4-164
実:187-199-121-x-81-138
【調整意図】
A:H116-B124カミを水流連打でワンパン
HB:最強カイリューの神速確定耐え
S:最速パオ抜き
ズルすぎポケモン。なんで守る貫通で確定急所の3回攻撃を使えるポケモンが選出画面で判別できないのか到底理解できない。
レギュFで新たにタケルライコという脅威が増えたが、バレルとライコにさえ気をつければ簡単に勝つことができる。
水テラスではないので、耐久よりも攻撃を重視して調整した。
持ち物は役割であるスイープ力を高め、舐めたカミを縛ることができるスカーフ。
テラスタイプはカミのムンフォやゴリラのグラスラ、トルネの木枯らしに耐性を持てる鋼。
技はタイプ一致打点の水流とインファが確定、不利対面から逃げるための蜻蛉も確定。4枠目には先制技のアクジェを採用した。スカーフウーラには先制技を搭載しない人も多いが、迅雷や不意打ちなどの先制技、いたずらごころなどの上から行動できるのがたまに偉いので強いと思っている。
選出率4位・テラス率4位
ガオガエン
性格:わんぱく
努:252-0-188-x-68-0
実:202-135-147-x-119-80
【調整意図】
HB:特化ウーラの水流連打85.6%で耐え
HD:臆病メガネカミのフェアリーテラムンフォ確定耐え
最高のポケモン。困ったら出せば何かしら仕事をしてくれる。
ガオガエンの体はフレドラ・猫・捨て台詞で出来ているのでこの3つは言うまでもなく確定。一応炎打点としてやけっぱちが追加されたが、サポーターにも関わらず低くないA種族値からの威力120という無視できない打点を出せることがこのポケモンの強みの1つなのでフレドラを採用(フレドラ2回>やけっぱち+強化やけっぱちの時点で論外)。4枠目にははたきおとすが採用されがちだが、手助け+マジシャのパワーとCTSにおける手助けの奇襲性を魅力に感じたので手助けを採用。ガエンミラーの猫騙しやテラキオンのはやてがえしを手助けで透かす瞬間がこのゲームの最高の瞬間である。
個人的には叩きよりも手助けの方が強化として凄いと感じており、強さの割に使用率が低いのでもっと使われていいと思う。
テラスタイプは弱点の水、地面を半減できてバレル耐性を付与できる草。
持ち物はフィラのみ。元々オボンで使っていたが絶妙に足りないことが多かったのでガチグマに渡した。強いポケモンを長生きさせることが弱いわけないのでガエン×回復実は強い。
選出率2位・テラス率5位
ゴリランダー
性格:いじっぱり
努:252-92-4-x-148-12
実:207-172-111-x-109-107
【調整意図】
HD:珠特化ガチグマのノマテラブラッドムーン確定耐え、臆病メガネカミのムンフォをグラスF回復1回込みで2耐え
S:4振り85族抜き
むばしゃ構築名物、またしてもゴリランダー。構築を組むたびにいつも入ってくる…が、補完枠ではなく軸として採用したのは初めてかもしれない。水ポンに対して安全に受け出せるので相手に水ポンが居る場合は裏に置いておきたい。
カミに打ち勝てたり、トルネやガチグマの攻撃を受けれたりするチョッキで採用。
カミユイに対して動かすために炎テラス。
技は猫騙し、先制技のグラスラ、タイプ一致+グラスFでバカの火力が出るウドハン、対面操作技のとんぼで完結している。
選出率3位・テラス率6位
赫月ガチグマ
性格:ひかえめ
努:252-x-4-244-4-4
実:220-x-141-204-81-73
【調整意図】
H:4n(オボン最大効率)、最低限の耐久が欲しいので振り切り
C:手助けブラッドムーンでカミを倒せる可能性を高めるため伸ばせるだけ伸ばす(H252-D4カミを乱数75%で1発)
S:無振り赫月ガチグマ抜き
Wエースのカミ、ウーラを出しにくい時に出せるサブアタッカーとして、【①高火力②高耐久③範囲技持ち】の特殊アタッカーを探していたら見つけた熊さん。この条件を満たすポケモンは他にも多数居るが、範囲技のハイパーボイスが特性によって通りが良い上命中100なのが偉い。
なんといっても最大の魅力はブラッドムーンの火力。連発できないもののC204から放たれる威力140は凄まじく、手助けが乗ればテラス無し・強化アイテム無しの等倍特殊技でカミを倒すという意味不明な事象が起きてしまっている。意味がわからない。
持ち物はとにかく行動回数を増やしたいのでオボンのみ。他の候補としては、カミやガエン+ライコに厚くしたいため、ムンフォ、バクアのCダウンや猫騙しを拒否できる隠密マント、猫騙しを防げないかわりに捨て台詞をさせないクリアチャームが挙げられる。
テラスタイプは場持ちを良くするために、カミのフェアリー技やウーラのインファ、ゴリラの草技を半減できる毒。
ダブルにおいてトリックルームを使わない赫月ガチグマの運用は珍しいが、ゴリラガエンとの相性も良好で、対面で打ち勝てるポケモンが多く十分高いスペックを持っていると感じたので一度スタンに採用して使ってみてほしい。
選出率5位・テラス率3位
水オーガポン
性格:いじっぱり
努:252-52-4-x-4-196
実:187-161-105-x-117-155
【調整意図】
A:テラス蔦棍棒がH252-B124カミを93.75%でワンパン
S:準速化身ランド抜き抜き
トルネフロルやカミユイの処理が安定していなかったので、テラスのDアップと水打点で有利に立ち回れる点を評価して採用。胞子耐性があるのも良。
草タイプ+この指でバレル対策を主張したかったが、横の攻撃や花粉団子ですぐ倒されてしまうため対策になっていなかったので、挑発を採用。トリル阻止などにも応用できて強かった。バレル@メンハをケアできるほどの余裕はないのでそれは流石に負けでいい。
メジャーな構成である蔦棍棒/ウドホン/この指/ニドガの中で最も役割の少ないウドホンを泣きながら切ることに。水ウーラや水ポンの処理ルートが1つ減ったが、プレイングでカバーできる範囲なので許容。
選出率6位・テラス率2位
選出
選出で意識することの優先順位は【相手のポケモン1体で崩壊しないようにする(対面的に処理できるor引き先になれるポケモンを用意する)>相手がどの先発を選んでも自分の先発を動かせる>相手の全てのポケモンを倒す手段がある】と考えている。そのため相手の6体次第で毎回考えているというのが本音だが、困った時のパターンとして基本選出をいくつか紹介しようと思う。
1.カミ暴れ展開
ガエンカミ-ゴリラウーラ
カミで全部破壊できる(フェアリー技が受かってない)時に使う。初手手助け+マジシャでダメージレースを優位に進め、中盤は猫騙しや交代技を駆使したサイクルで繋ぎ、最終的にゴリラのグラスラやスカーフウーラを通して勝つ。
2.ウーラ暴れ展開
ウーラガエン-ゴリラカミ
ウーラの通りが良い(相手の構築が全体的に遅め、水を受けきれない)時に使う。初手猫騙し+水流連打で1体持っていき、そのまま残数差を活かしてサイクルしながら勝つ。つまり1.におけるカミとウーラの役割を入れ替えた立ち回り。
3.ガチグマで削り→エースで〆
ガエンガチグマ-ゴリラ+カミorウーラ
ガチグマの場持ちの良さと火力をガエンでサポートしながら雑に削り、裏の先制技や高速エースの圏内に入れる。カミとウーラのどちらかが通ってない時に使うと良い。
4-1.vsドブベトン
カミウーラ-ガエンガチグマ
化学変化ガスの交代したらリセットされる仕様を利用する。初手水流+滅びでドーブルを倒しつつベトンに滅びを入れることにより、むらっけを消費させたうえでベトンを流さざるをえない展開を作る。最後は2回目の滅びやガチグマの心眼でベトンを処理して勝つ。相手は火力を物理に依存していることが多いのでガエンを回して勝ちの芽を潰していきたい。
ピンポイントメタではなく"汎用性を高めるために採用した技"で、"母数は少ないけど負けたら不快なので絶対勝ちたい構築"にたまたまシステマチックな勝ち方をできるの気分良すぎる!
4-2.ゴリラガエンミラー
ゴリラウーラ-カミガエン
この構築系統で最も出力の高い先発はカミガエンなのでミラーでもその出し方をされることが多いが、カミガエンに対してはゴリラウーラで一方的にテンポを取ることができる。上からの猫騙しで相手の猫を止めつつ、ウーラでカミを倒しに行く。初動が有利に進んだらTODプランに移行しても概ね勝てるのでプレイスローで負けないことを意識した立ち回りを心がける。
4-3.vs追い風フロル、vsカミユイ
水ポンカミ-ガエン@1
水ポンにテラスを切って蔦棍棒で殴る。
Special thanks
赫月ガチグマを持ってなかったので貸してくれと頼んだら快くA0を貸してくれたひよこ
構築作成や立ち回りの研究に協力してくれたカットボールおじさん、ぞいやさん
レンタルチーム
終わりに
ここまで読んでくださってありがとうございました!今回はガチで強いのでぜひ使ってみてほしいです!!質問、感想などがあればTwitter(@poke_mbasha)のDMに送ってくれれば返します。
2/25追記
現在TwitterログアウトしているためDiscord(@poke_mbashaまたは@mba_u)までお願いします。
おまけ①
このチャンネルの配信アーカイブに、この構築を動かしてる映像があるのでよければ見てください。あとチャンネル登録もしてあげてください。
おまけ②
もう辞めちゃったけど好きだったKMNZ LIZちゃんの曲の中でも一番好きな曲なので聴いてみてほしいです。